2008年6月20日金曜日

6/20 Today 田中角栄『日本列島改造論』出版 (1972)

6/20 Today 田中角栄『日本列島改造論』出版 (1972): "これこそ諸悪の根元とか、いろんな批判はある本だ。でもこの本はとてもわかりやすく説得力があるのだ。あまりにわかりやすくて説得力のある議論は、時には危険なことにもつながるという例。

当時の日本の社会資本の立ち後れは決定的だったし、今でも国際水準に達していないところがいっぱい。だから「列島改造を」ということになるのだが、実施してその後の展開はご覧の通り。地方が豊かになったのはけっこうなことだが、肝腎の人が住む都市部の整備が決定的に遅れてしまった。田舎の美しさも失われ、日本中が雑然となってしまう。「山はあるべくしてあり、海はあるべくしてある」という昭和天皇の言葉を噛みしめるべきだったね。"
日本列島改造論 (1972年)
田中 角栄

日刊工業新聞社 1972
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趣旨がいくらよくても、それが制度化され、長期化し、それでメシを食う人が「利権集団化」すると、「国のかたち」は大きく歪曲されてしまうのである。

ちなみに、NHKなんかの「ニッポンイスト」が美化する「美しい日本」というのは、たいていがこの「列島改造」以前の日本の姿。彼らは「美しい日本を創る」とかいいながら、その手段として角栄的「バラマキ」を主張する。大いなる矛盾だ。

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